仮想空間における「移動の意味」とFrameVRで行える「移動ストレスの緩和」
ラテラルシンキング新入社員研修:バーチャル研修
「移動」は雑談を生むきっかけか?
リアルのオフィスでは、皆さんはどういうシーンで雑談しますか?
もしかしたら在宅ワークが長く続いている人は、リアル雑談を思い出すことすら難しくなってきているかもしれませんね。
私(早川)自身がリアル出勤していた頃のことを思い出すと、外出時の移動中や、社内の別フロアへ歩きながらの雑談が多かったように思います。会議室よりも、何か別のことをしながら(≒歩きながら)、とりとめのない気楽な会話、つまり雑談をしていたかと。
コロナ禍で在宅ワークは浸透しましたが、同時に非公式のコミュニケーション不足の問題や懸念は増えています。最近では雑談の重要性についても多くのメディアで取り上げられています。この創客営業研究所ブログでも課題型研修内での雑談の重要性について触れています。
→ 「研修の雑談は暗黙知を醸成するため必要だったと再認識」<https://www.soeiken.net/News/view/soeiken/15>
私はFrameVRを1年以上も活用してきました。結論としてFrameVRは時間と空間を他者と共有するため、コミュニケーションを円滑にするのだなと実感しています。おもな理由は3D空間での「移動」こそが、リアル世界と同じように雑談を促していると感じるからです。

エピソード:3Dでの「移動」の失敗
一方で仮想空間での「移動」に関する失敗、反省すべきことは何度か起きています。以下はそのケースになります。
【ケース①:「移動」操作の不慣れ問題】
仮想空間で話している相手が、アバターの移動に慣なれていなかったというケース。
私は仮想空間内を移動しながら色々と語ったのですが、気付いたら相手はおらず(離れてしまい)、話しは少しも伝わっていませんでした。相手を置き去りにした形となり、申し訳なかったです。
なお、キーボードの移動操作ですが、前後左右は「カーソルキー(矢印)」をおすすめします。左右を見渡すのに「Q」や「E」キーを使うと、操作がおぼつかないために迷子になってしまうのです。ちなみに、上下を見渡すにはマウスやタッチパッドでドラッグします。
【ケース②:「移動」操作を面倒に思う問題】
仮想空間の「移動」を面倒だという人。そんな人がいるとは想定外でした。こちらの思いとしては、仮想空間をゆっくりと歩きながら周囲の説明をしつつ雑談をしたかったのです。この人には「移動」を断られてしまいました(笑)。その時は気付かなかったのですが、嫌がった理由は次の③のケースだったのかもしれません。もしそうだったとしたら、こちらの配慮が足りなかったので申し訳なかったです。
【ケース③:「3D酔い」問題】
「3D酔い」でイベントから離脱(自主休憩)した人。
よく聞くのはVRゴーグル(HMD)装着による「3D酔い」です。このケースでは、VRゴーグルを使っていないにも関わらず、アバターの移動に合わせて移り変わる景色に目を回したのです。
比率としては、全く酔わない人の方が多いのです。でも、3Dに酔ってしまっては雑談どころではありません。そのイベント体験以降、通常のテレカンでも休憩(=仮想空間内を移動しない時間を設けること)を意識するように心がけました。
ただし、私自身は「3D酔い」したことがないので、その辛さをわかっていないという実情があり・・・ (^-^;

FrameVRにおける「瞬間移動」~標準機能とカスタマイズ機能
仮想空間の中を自由に歩き回れること(「移動」操作)は重要です。ただし、雑談の価値・効果が期待できる反面、3D酔いなどの問題があるのも事実です。この懸念を払しょく、もしくは緩和する機能が「瞬間移動」です。FrameVRには「瞬間移動」の術がいくつかあります。
●瞬間移動その1
「他のアバターのいる場所への瞬間移動」(上記「左」イメージ①)
標準機能で「他のアバターのいる場所へ瞬間移動」できます。
これは「ONLINEメニュー」から仮想空間内にいる他のアバターを指定して、一気にジャンプする機能です。
例えば、広めの仮想空間テンプレートでは、周りを見渡しても、お目当てのアバターをすぐに見つけられません。「移動」して出会えた時の特別感もあるのですが、すぐに話したい場合は「他のアバターのいる場所へ瞬間移動」を使うと便利です。
●瞬間移動その2
「GO TOメニュー」(上記「右」イメージ②)
ノンプログラミングで「GO TOメニュー」に「瞬間移動」スポットを追加できます。
カスタマイズはとてもシンプルで、ジャンプ地点を作成し、それを「GO TOメニュー」に紐づけるだけです。
例えば、空間内の行き来を繰り返すようなケースでは「GO TOメニュー」にすると便利です。
●瞬間移動その3
画像や3Dオブジェクトへのリンク設定(記事タイトルの動画を参照)
仮想空間内に配置した画像や3Dオブジェクトをクリックすると、予め指定した場所へ「瞬間移動」できます。
カスタマイズはとてもシンプルで、ジャンプ地点を作成し、それを画像や3Dオブジェクトに紐づけるだけです。
動画は、③番テーブルの「ボタン(3Dオブジェクト)」をクリックすると屋根の上へ「瞬間移動」します。
●その他の瞬間移動
上記以外にも、その仮想空間の管理者だけが使える「全員集合」や、SEATという「透明椅子(ジャンプ先)」をダイレクトに配置するカスタマイズもあります。
まとめ ~ 「移動ストレス」を減らすには
FrameVRにおける「移動」の術と利用ケースをご紹介しました。
「移動」と「雑談」の関係性は、まだ研究段階ですが、「移動」機能を複数パターン用意しておくと使い勝手が増し、仮想空間の移動ストレス緩和につながることはわかってきました。
「瞬間移動」派はその機能をフル活用することで「移動ストレス」を減らせ、逆に「移動」派は、そのまま移動して仮想空間を存分に楽しむことができます。
利用する人の慣れと好みに合わせて「移動」手段を紹介するとよいでしょう。
なお、今回の記事で紹介している実際のFRAMEに入って様々な「移動」を自分で操作してみたい方がいらっしゃいましたら、お気軽に「お問い合わせページ」< https://www.soeiken.net/Inquiries/inquiry> に「FrameVR詳細希望」と記し、お問い合わせ下さい。
ご連絡お待ちしております。
FrameVRには「移動」の術が複数あり、「移動」が雑談を生むきっかけになり得ること。 仮想空間 FrameVR
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仮想空間プラットフォーム「FrameVR(FRAME)」の特徴
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2021-11-8
前回は、内定者フォローのためのオンライン研修「バーチャル3D空間 SDGsクエスト」の実行環境としての「FrameVR」を紹介した。選択した理由は「適切なテンプレートが用意されていること」と「空間カスタマイズの余地があること」の2点である。 詳細は < https://www.soeiken.net/News/view/soeiken/8 >。 今回は「FrameVR」とはなにかの基本情報を記したい。 FrameVRは、アメリカのIT企業Virbera社 < https://www.virbela.com > の研究チームが開発している仮想空間プラットフォームである。現在はβ版のテスト運用であり、近いうち正式リリースが予定されている。 FrameVR(正式名は「FRAME」)のホームページ < https://learn.framevr.io > には「Webブラウザーから直接、3D環境でのコミュニケーションとコラボレーションが容易になります(原文は英語)」と記されている。 稼働環境は以下のとおりである。 ・Webブラウザーとインターネット環境 → 利用者側の端末に専用アプリケーションは不要である。 ・マルチデバイス対応 → パソコン(Windows、Mac)、スマホ/タブレット(Android、iOS)、またはVRゴーグル(Oculus)が使える。 ・基本機能のみ利用ならアカウント登録不要 → URLさえ知っていればFrameVRユーザアカウントを作成しなくてもよい(デモを見せたいときは、匿名ゲストを受け入れるような使い方も可能)。 繰り返しになるが、専用アプリケーションのインストールが不要であり、かつVRゴーグルがなくても3D仮想空間上でアバターを動かせるツールは今日時点では少ない。その上、ノンプログラミングで個別の用途や目的に照らし合わせた「空間カスタマイズができる」のがFrameVRの特長なのだ。
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研修でFrameVR(FRAME)を選ぶ理由=仮想空間のカスタマイズが決め手
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2021-12-9
FrameVRの開発元企業のプロジェクトリーダーは元教師です。FrameVRを使って欲しい相手は教師や講師をはじめ、企業の人事部の研修担当者など人材育成に関わる人たちです。 仮想空間での授業や研修をより効果的に実施・運営したいと願う人たちに対して「自ら、より手軽に、意思を表現できる」場と道具を提供したい。近い将来の人材育成の場になるだろうから。 FrameVRにはそうしたポリシーが貫かれているのです。彼のこれまでの発信内容や提供されてきた空間テンプレートをみればそれは明らかです。 さて、前回までのブログでFrameVRの強みや選択した大きな理由として、「適切なテンプレートが用意されていること」と「空間カスタマイズの余地があること」の2点を挙げました。今回のブログでは空間カスタマイズの余地についてお伝えします。 世の中には仮想空間を構築・カスタマイズできる開発ツール類は様々あります。 その開発ツールの中でもFrameVRは、ノンプログラミングでありながら空間カスタマイズの自由度で一歩リードしています。 以下、ざっくりと、世の中にある「手軽な」仮想空間プラットフォームをカスタマイズの観点で4つに分類してみましょう。 ※高度な技術知識を持っている特定の人たちだけが使える開発ツール類と、アバター関連のカスタマイズ機能に関しては対象から外します。 ◆仮想空間プラットフォームのカスタマイズ4分類 (1)そもそもユーザ(管理者アカウントも含む)は空間をカスタマイズできない(=仮想空間に入り、空間内に予め用意されているツールやオブジェクトを利用するだけ) (2)ユーザ(同上)は空間の「見た目」を少しだけ変更できる(例えば、決められたスペースに画像を貼り付けて、「見た目」を変更する程度) (3)ユーザ(同上)は空間を自由に「デコレーション」できる(ただし、オブジェクトを配置するだけで「見た目」の変更に留まる) (4)ユーザ(同上)は様々なオブジェクトを空間に配置し、さらにオブジェクトに「動作(イベント)」を設定できる(=「見た目」に留まらず、空間内の「動線」もデザインできる) FrameVRは上記(4)に該当します。「見た目」のカスタマイズに留まらず、空間をコンテンツ(伝えたい中身)に近づけるカスタマイズこそが重要なのです。つまり、教育(人材育成)の利用シーンでは、講師が受講者に対し、知識と体験、気づき、ヒント(きっかけ)を与えられるチャンスが増えるからです。
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ロジカルシンキングが行き着いたマニュアル至上主義の弊害
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2021-8-5
マニュアル至上主義の弊害をお話する前に、そもそも論の話をしましょう。 交通ルールを例に取りましょう。 そもそも、車が一台も通っていない誰もいない歩道なら、信号無視してもいいんじゃない? ということです。 信号ってそもそも、どういう目的であるのかを考えれば良いのです。 交通ルールを守るため? ……じゃないです。 ルールを守るのは、事故を起こさないためです。
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経営者の視点と社員の気付きの違いについて。 かれこれ30年以上も昔の話です。 当然のことながら昭和と令和の時代によって働き方に違いはあります。 現在の常識とは違っているでしょう。 その差異を踏まえて、ここでお話するエピソードが、あなたの仕事の参考になるかならないかを取捨選択して読んでください。 私の務める会社では、一週間に2回位、午前中だけ出社する通称「ゴルフおじいさん」がいました。 ゴルフおじさん。 普段は何をやってるかと言えば、他社の人とゴルフです。 当時の私は20代でしたから、おじいさんといっても50代だったのかもしれません。 ゴルフ焼けでしょうか、黒い顔で専用のデスクで新聞やら雑誌を読んで、会社のおエライさんと雑談してお昼を食べて帰るのです。 仕事といえば、これだけです。当時の私から見れば、サボっているようにしか見えません。