情報とはなにか説明できますか?
満開の桜が話題になるこの頃は、各社はこれから受け入れることになる新人研修の準備に入っています。
新人研修担当者との打合せが増えると春なんだなぁと思います。
新しくお会いする担当者からは、研修でどのような話をしているのかと聴かれます。
社会人としての意識改革の他に、わたしの専門であるIT研修では、情報の扱いについての話もします。
そこで、今回のコラムでは、IT研修の導入でツカミに使っている話題。
「情報」について、お話ししましょう。
情報という言葉について。
頻繁に使われると細分化される
よく見かけるものには、複数の言い方が存在します。
細かく分類されるようになるといってもいいかもしれません。
日本人におなじみの雨であれば、小雨、霧雨、驟雨、雷雨、土砂降り雨、いろいろと言い方がありますね。情報は日本人になじみが薄いので、情報に類する言葉は少ないのでしょう。
たとえば、英語で「情報」というと、次のようにいくつもの言い方があります。
●データ
●インフォメーション
●インテリジェンス
これらは、日本語に訳すとどれも「情報」です。
日本では、なじみが薄い言葉は一つの言葉から発展しないのです。
けれども英語では、データよりはインフォメーション、インフォメーションよりはインテリジェンスというように高度になります。
アクション映画に欠かせないCIAは、「Central Intelligence Agency」の略で、日本語では「中央情報局」という翻訳となります。
この、CIAの真ん中のIをInformationにするとどうなるかというと、中央新聞とか観光インフォメーションといったお知らせの意味合いが強くなるように思います。
つまり、インフォメーションはお知らせくらいの意味で、インテリジェンスになると国家の行く末まで左右される情報を扱うという意味が強くなっていきます。
さて、この情報は国家レベルから個人のレベルまで、様々なレベルがあります。
あまり国家レベルの情報を扱っても、明日に役立つかというとそうも思えません。
国家に関わることは、テレビのコメンテータに任せることにして、ここでは、今から役立つ個人のレベルについて考えてみます。
情報は、受け取る人により大きさが違う
事実を伝えることを情報とすれば、受け取る人によって様々な解釈が生まれます。
たとえば、合格発表の通知。
以前は封書で届きましたね。
合否判定の手紙が来たとき、震えて開けないということがありませんでしたか?
合否の事実は、すでに決定しているので手紙を開けようが開けまいが事実は変化ありません。
それなのに、開くのが怖いということがあるのです。
なぜか?
情報とは、あなたを変える「何か」なのです。
合否を知ることで、あなた自身の「何か」が変わります。
「何か」というのは、今後の生活がガラッと一変してしまう事です。
この「何か」が大きければ大きいほど情報が大きくなります。
だから、何かを知ることが怖いのです。
情報を送る側からすると、情報を知ることで別に何の変化もしないでしょう。
事務手続きを粛々と進めるだけです。
ところが、受ける側は人生が変わってしまうこともあるわけです。
情報の送り手と受けてでは、とんでもない違いがあるのですね。
情報の大きさとは判断の材料
次に、情報の大きさと量を考えてみましょう。
情報量が多い少ないというとニュース速報とニュース報道の違いを思い浮かべると良さそうです。
番組を見ていると、ポーンという音とともに「○○で地震が発生しました」というテロップが表示されます。
ニュース速報ですね。
情報量は地震があったことだけは、わかります。
ニュース速報は必要最低限の量の情報。
それでいいのです。
より詳しい(情報量が多い)ことは、ニュース報道で得られます。
では、先に説明した合否判定。
合否判定は情報量で表せるかというと、どうやら違いそうです。
情報の量ではなく、大きさを判断する材料なのです。
情報の大きさと情報量の違いを考えると、合否はたった一つの情報です。
合格か不合格か、「合」「否」の一つの情報です。
情報量としては途方もなく少ないですね。
これを情報量が多いというに無理がありそうです。
どちらかというと、情報の大きさを表していますね。
情報の大きさは、情報の価値と言い換えてもいいかもしれません。
情報の価値が大きいものとは、学校の入学発表とか、あこがれの会社の就職が決まるというようなもの。
今後の生活というより、人生が変わってしまうような事実を知ることです。
生活は変わるとしても、大きな変化が伴わないのなら、情報の価値は小さくなります。
電車の運行情報などがそれです。
運行情報は、朝のテレビ番組ではおなじみです。今朝の電車が動いているとわかっても、情報としては小さくなります。
情報の価値は生活に直接関係するか?
出かける予定のない人に電車の運行は、情報としてはほとんど価値を持ちません。
ところが、出かける時とくに天候と結びつくと情報は大きくなります。
台風が来たときに風雨を押して、出かけるか出かけないか。
こんな時には、事前の情報を得られることに大きな価値があるわけです。
さらに、情報には心の状態が関係してきます。
傘も差せないような状況で、レインコートの中が汗でぐっしょり。
やっと駅にたどり着くと、改札口にボードが置かれていて運休の知らせ。
こんな時は、ガッカリするかもしれません。
逆に、会社に行くのがイヤだというときは、ラッキーというかもしれません。
職場にたどり着けない、いいわけができるからです。
このように、同じ事実でも受け取る人の心の状態によって、ラッキーからガッカリまで変わるのです。
まとめると情報には3種類あります。
1.情報の質
正確さが大切です。
2.情報の量
情報が少なければ偏った判断になるでしょう。
3.情報の大きさ
アナタ自身の今後に関係するかどうか。
以上、質・量・大に気にすると情報をより深く理解できるはずです。
新人研修での適切な話題として情報とはなにかを説明 話題 新人研修
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マニュアル至上主義の弊害をお話する前に、そもそも論の話をしましょう。 交通ルールを例に取りましょう。 そもそも、車が一台も通っていない誰もいない歩道なら、信号無視してもいいんじゃない? ということです。 信号ってそもそも、どういう目的であるのかを考えれば良いのです。 交通ルールを守るため? ……じゃないです。 ルールを守るのは、事故を起こさないためです。
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前回は、内定者フォローのためのオンライン研修「バーチャル3D空間 SDGsクエスト」の実行環境としての「FrameVR」を紹介した。選択した理由は「適切なテンプレートが用意されていること」と「空間カスタマイズの余地があること」の2点である。 詳細は < https://www.soeiken.net/News/view/soeiken/8 >。 今回は「FrameVR」とはなにかの基本情報を記したい。 FrameVRは、アメリカのIT企業Virbera社 < https://www.virbela.com > の研究チームが開発している仮想空間プラットフォームである。現在はβ版のテスト運用であり、近いうち正式リリースが予定されている。 FrameVR(正式名は「FRAME」)のホームページ < https://learn.framevr.io > には「Webブラウザーから直接、3D環境でのコミュニケーションとコラボレーションが容易になります(原文は英語)」と記されている。 稼働環境は以下のとおりである。 ・Webブラウザーとインターネット環境 → 利用者側の端末に専用アプリケーションは不要である。 ・マルチデバイス対応 → パソコン(Windows、Mac)、スマホ/タブレット(Android、iOS)、またはVRゴーグル(Oculus)が使える。 ・基本機能のみ利用ならアカウント登録不要 → URLさえ知っていればFrameVRユーザアカウントを作成しなくてもよい(デモを見せたいときは、匿名ゲストを受け入れるような使い方も可能)。 繰り返しになるが、専用アプリケーションのインストールが不要であり、かつVRゴーグルがなくても3D仮想空間上でアバターを動かせるツールは今日時点では少ない。その上、ノンプログラミングで個別の用途や目的に照らし合わせた「空間カスタマイズができる」のがFrameVRの特長なのだ。
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すでに、オンライン会議も普及して、ネット回線やアプリ設定は慣れてきたことでしょう。 そこで、私(木村)は、もう一段階オンラインの活用を検討してもよい段階に来ていると考えます。 リアルの場で数人で会議する時は、話してほしい人の顔を向いてアイキャッチします。 温まってくるといちいち名前を呼ばなくても、誰が次に話すかキャッチボールがうまく進みます。 ところがオンライン会議は、話している人の口と音声が微妙にずれます。 積極的に話そうとするとかぶってしまうから、発言を控えるようになる。 すると、司会者がいちいち次の発言者を指名しなければなりません。 話を聞いているという印に動作を大きくしないと発言者も反応がわからない。できるだけ、大きくうなずかないと会話がスムースにつながらない。 これが積み重なると意外とストレスになります。 それだけではありません。 ZOOMに代表されるモニター画面にパネル状に顔が並ぶタイプだと、参加者がしゃべるときどこを見ていいのかわからない。 顔ではなく「目線はカメラを見る」は理解しているのです 。でも、どうしてもモニター越しに相手がいると錯覚して動いている顔を見てしまう。 すると発言者は、始終きょろきょろしているので挙動不審に見えてしまいます。 では、モニターに顔が映っていなければ解決するのか。 これも慣れが必要です。 やってみるとわかりますが、何も映っていないモニターを見ながらカメラに向かって話すのはしんどい。 何かの絵が映っていればそれでいいのかと思えば、静止画に向かって話すのも抵抗があります。 こうしたオンライン会議では、いったい何が足りないから話しにくいのか。 それは、頷いてくれたり合槌を打ってくれたりといった動き、臨場感なのです。 やっぱり話し相手が顔出ししていなければ、臨場感を得られにくい。 では、なにか動くものに向かって話せないのでしょうか。 いろいろと考慮した末にちょうど仮想空間サービスFrameVRを見つけました。 仮想空間サービスではアバターに変身して参加します。 アバターを使った会議は、参加者の動きと連動するわけではありませんが、ちょうど良い塩梅に動いたりうなずいたりしてくれます。 アバター同士は近寄ると声が大きくなり、遠ざかると声が小さくなります。 臨場感を演出するという課題の一つの解として、アバターは選択肢となったのです。
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キャリアからiPhone13miniが届きました。 実機を半日ほど使ってみたのでレビューします。 なぜ、iPhone13miniがを選んだかと言うと、小さいiPhoneが欲しかったのです。 大きなスマホが主流になるつつあるのに、逆に小さなスマホ市場に目をつける。 ラテラルシンキングの逆転の思考というところですね。 安くなっているiPhone12miniではないのかというと、センサーシフト光学手ブレ補正がついていたからです。 ユーチューバーを目指すわけではありませんけれど、ビデオ配信環境が安くなってきているのでビデオ撮りが増えそうだなぁと思ったのです。 これだけスマホが小さいと、ビデオ撮影するときには手ブレ防止にジンバルというカメラスタビライザーが必要です。 iPhone12miniにジンバルを買い足すより、一台で済ませられるし、メモリも増量されているから、かえって安いということですね。 ファーストインプレッションとしては、片手ですべての画面に手が届く。 両手を使わずに使える。 これですよ。 この操作性を求めていたのです。
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