新人社員研修でのモチベーションアップは雑談から
新入社員研修では休み時間に非公式な情報収集ができます。
情報は新入社員との雑談から聞き出します。
4月の最初に給料が出た頃は聞くのはこの言葉。
「思っていたより、なんか給料が安い」
そんな感想を聞きます。
会社によっては一月分まるまる支給されるところもあります。
私が講師として訪れた会社の多くは4月入社で20日締めの25日支払いでした。
ということは、20日分の給料なので本来の支給額の3分の2ほどです。
新人はスーツを買ったり靴を買ったりカバンを買ったりと、なにかと物入りも多いですから、給料が安いと思うのもムリからぬ事です。
さらには、給料から所得税に社会保険が引かれますし、2年目を迎える頃には住民税もかかります。
手取りはさらに減るのです。
アルバイト時代の方が給料が高いという新人もいます。
こうしたわずかな不満の芽が五月病を引き起こすきっかけにもなります。
そこで、早めに不満の芽を摘み取ります。
新人研修を頼まれる講師の条件
私が新人研修を依頼される理由の1つとして、会社の仕組みを研修中に雑談として取り入れていることだと聞きました。
ちなみに依頼される新人研修は私の専門としているIT関連が一番多くて、次に商社系、銀行系です。
たいていの研修講師は、会社が研修費用を負担しているのだから、給料が安いのは当たり前だという話をします。
これだけでわかる優秀な新人もいます。
けれども、社会経験が少ない新人社員は想像が追いつかないことが多いようです。
概念的にはわかるのだけれど、実感としてはイマイチなのです。
そこで、ごく簡単に会社の収入と支払いを解説をしています。
この場合、わかりやすさを優先しています。
会計の試験を受けるわけではないので、正確性よりざっくりとした内容を紹介の方がいいのです。
あまりに正確性にこだわると心の受け入れフタが閉じてしまって、話自体を聞いてくれません。
それに、細かな正確性は、興味を持てば自分で調べていくうちに理解するでしょう。
ということで、ざっくりとした説明です。

会社の収入を新入社員に説明
会社の収入と支出の図を解説します。
まず、会社は大きなタンクだと思って下さい。
タンクにはさまざまな所からしずくが入ってきます(収入を得ます)。
毎月、定期的に買ってくれる商品やサービスは(A)月額課金です。
経営者は(A)月額課金が大きければ大きいほど、先を読むことができますから計画が立てやすい。
これは生活になくてはならない、電気や水道ならば確実に入金されます。
化粧品や健康食品も定期的に買ってもらえるかも知れません。
たいていの会社では、月額課金を目指すのですけれど難しいので、収入源は(B)お客さまが購入したときの支払いです。
スーパーマーケットでは定期的に買ってもらってはいますけれど月額課金になりません。
たくさん買ってくれるときもあるし、雨降りや雪の日は売上げが少なくなるかも知れません。ライバルのドラッグストアでジュースやカップ麺の売上げを持って行かれることもあるでしょう。
そう考えると「会社の収入は不安定」なのです。
どの会社も(A)月額課金を目指します。
なんといっても経営計画が立てやすいし将来が見えて安心です。
かといって、(A)月額課金の携帯通信キャリアだって乗り換えサービスなどの引き抜きがありますから、うかうかしていられません。
収入のうち(C)雑収入は本業以外の収入です。
会社の倉庫を整理したらガラクタが出てきて捨てようと思ったけれど、ガレージセールをやったら案外売れたというたぐいです。
何かの拍子で拾ったお金なので計画できません。
会社の支出を新入社員に説明
一方の支払いを見てみましょう。
まずは、(D)研修費用。
研修はもちろん無料ではありません。
私はあなた方とは違う会社に所属しています。そして、プロ講師として見合うだけの研修費用を頂いています。
新人といえどもプロ講師の指導を受けさせてもらえるのですから、いかに会社はあなた方を期待しているのか想像できますよね(笑)。
とても良い会社に入社しましたね!
話を戻して、今、研修を実施している場所の(E)家賃/光熱費。今も電気を使っていますし、エアコンも動いています。
それから、新人の皆さんの(F)給料です。
研修を受講するために地方の支社から出張してきている人もいます。(G)交通費/宿泊費はその都度ちゃんと支払っていますよね。
さて、あなた達、新人社員は現在は、お金を生む仕事をしていません。
このお金はどこから出ているかといえば、(H)内部留保からです。
内部留保はいってみれば、会社の預金です。
この内部留保が多ければ多いほど、会社の売上げが落ちたときにも社員に安定して給料を支払えます。
おさらいすると「会社は不安定な収入から、社員に安定した給料を支払っている」のです。
内部留保のお陰で、給料は安定して支払われるような仕組みなのです。
赤字続きの会社なのにすぐに倒産しない理由は、過去の売上げからの内部留保がたくさんあるのでしょう。
そんな大切な内部留保です。
新人研修は、別の言い方をすれば「会社の内部留保を使って人材に投資」をしているのです。
つまり、あなた方は会社にとって将来有望な投資物件なのですよ(笑)。
こうした説明をしますと、意外な事に、初めて聞いたという新人が多くいます。
新人とて、学校では説明されているのでしょうけれど、はじめて納得というか「腑に落ちる」という感想を聞きます。
新人は納得さえすれば、経費節約を自分から工夫をしたり、始業前なのに席に着いたりと研修に真剣に打ち込むようになります。
新入社員の給料の根拠を新入社員研修の雑談で説明 給料 新入社員
創客営業研究所
【日本を発想大国にする研修会社】写真をクリックするとプロフィールが見られます
ラテラルシンキング新入社員研修
-
研修(体験会)参加者向け「FrameVRチュートリアル動画」
-
新人研修で飽きさせないように適切な話題として「情報とはなにか」
-
失敗と認識の共有で新人社員を育てる
-
新入社員の給料は誰が払うのか
-
【動画あり】効果的な仮想空間作りのための要素:FrameVR(FRAME)の音声/オーディオ(前編)
-
仮想空間における「移動の意味」とFrameVRで行える「移動ストレスの緩和」
-
現場で使える知恵を身につける教えない研修
-
研修の雑談は暗黙知を醸成するため必要だったと再認識
-
結局、eラーニング研修とオンライン研修はどちらがいいのか
-
研修でFrameVR(FRAME)を選ぶ理由=仮想空間のカスタマイズが決め手
人気の記事
Access Ranking
-
ロジカルシンキングが行き着いたマニュアル至上主義の弊害
ラテラルシンキングとは:新しい考え方
創客営業研究所
創客営業研究所の記事
東京都中央区銀座6-6-1
2021-8-5
マニュアル至上主義の弊害をお話する前に、そもそも論の話をしましょう。 交通ルールを例に取りましょう。 そもそも、車が一台も通っていない誰もいない歩道なら、信号無視してもいいんじゃない? ということです。 信号ってそもそも、どういう目的であるのかを考えれば良いのです。 交通ルールを守るため? ……じゃないです。 ルールを守るのは、事故を起こさないためです。
-
仮想空間プラットフォーム「FrameVR(FRAME)」の特徴
ラテラルシンキング新入社員研修:バーチャル研修
創客営業研究所
創客営業研究所の記事
東京都中央区銀座6-6-1
2021-11-8
前回は、内定者フォローのためのオンライン研修「バーチャル3D空間 SDGsクエスト」の実行環境としての「FrameVR」を紹介した。選択した理由は「適切なテンプレートが用意されていること」と「空間カスタマイズの余地があること」の2点である。 詳細は < https://www.soeiken.net/News/view/soeiken/8 >。 今回は「FrameVR」とはなにかの基本情報を記したい。 FrameVRは、アメリカのIT企業Virbera社 < https://www.virbela.com > の研究チームが開発している仮想空間プラットフォームである。現在はβ版のテスト運用であり、近いうち正式リリースが予定されている。 FrameVR(正式名は「FRAME」)のホームページ < https://learn.framevr.io > には「Webブラウザーから直接、3D環境でのコミュニケーションとコラボレーションが容易になります(原文は英語)」と記されている。 稼働環境は以下のとおりである。 ・Webブラウザーとインターネット環境 → 利用者側の端末に専用アプリケーションは不要である。 ・マルチデバイス対応 → パソコン(Windows、Mac)、スマホ/タブレット(Android、iOS)、またはVRゴーグル(Oculus)が使える。 ・基本機能のみ利用ならアカウント登録不要 → URLさえ知っていればFrameVRユーザアカウントを作成しなくてもよい(デモを見せたいときは、匿名ゲストを受け入れるような使い方も可能)。 繰り返しになるが、専用アプリケーションのインストールが不要であり、かつVRゴーグルがなくても3D仮想空間上でアバターを動かせるツールは今日時点では少ない。その上、ノンプログラミングで個別の用途や目的に照らし合わせた「空間カスタマイズができる」のがFrameVRの特長なのだ。
-
研修はFrameVRのシンプルなアバターが臨場感を演出するのにベストだった件
ラテラルシンキング新入社員研修:バーチャル研修
創客営業研究所
創客営業研究所の記事
東京都中央区銀座6-6-1
2021-11-26
すでに、オンライン会議も普及して、ネット回線やアプリ設定は慣れてきたことでしょう。 そこで、私(木村)は、もう一段階オンラインの活用を検討してもよい段階に来ていると考えます。 リアルの場で数人で会議する時は、話してほしい人の顔を向いてアイキャッチします。 温まってくるといちいち名前を呼ばなくても、誰が次に話すかキャッチボールがうまく進みます。 ところがオンライン会議は、話している人の口と音声が微妙にずれます。 積極的に話そうとするとかぶってしまうから、発言を控えるようになる。 すると、司会者がいちいち次の発言者を指名しなければなりません。 話を聞いているという印に動作を大きくしないと発言者も反応がわからない。できるだけ、大きくうなずかないと会話がスムースにつながらない。 これが積み重なると意外とストレスになります。 それだけではありません。 ZOOMに代表されるモニター画面にパネル状に顔が並ぶタイプだと、参加者がしゃべるときどこを見ていいのかわからない。 顔ではなく「目線はカメラを見る」は理解しているのです 。でも、どうしてもモニター越しに相手がいると錯覚して動いている顔を見てしまう。 すると発言者は、始終きょろきょろしているので挙動不審に見えてしまいます。 では、モニターに顔が映っていなければ解決するのか。 これも慣れが必要です。 やってみるとわかりますが、何も映っていないモニターを見ながらカメラに向かって話すのはしんどい。 何かの絵が映っていればそれでいいのかと思えば、静止画に向かって話すのも抵抗があります。 こうしたオンライン会議では、いったい何が足りないから話しにくいのか。 それは、頷いてくれたり合槌を打ってくれたりといった動き、臨場感なのです。 やっぱり話し相手が顔出ししていなければ、臨場感を得られにくい。 では、なにか動くものに向かって話せないのでしょうか。 いろいろと考慮した末にちょうど仮想空間サービスFrameVRを見つけました。 仮想空間サービスではアバターに変身して参加します。 アバターを使った会議は、参加者の動きと連動するわけではありませんが、ちょうど良い塩梅に動いたりうなずいたりしてくれます。 アバター同士は近寄ると声が大きくなり、遠ざかると声が小さくなります。 臨場感を演出するという課題の一つの解として、アバターは選択肢となったのです。
-
iPhone13mini 実機レビュー
ラテラルシンキングとは:新しい考え方
創客営業研究所
創客営業研究所の記事
東京都中央区銀座6-6-1
2021-9-25
キャリアからiPhone13miniが届きました。 実機を半日ほど使ってみたのでレビューします。 なぜ、iPhone13miniがを選んだかと言うと、小さいiPhoneが欲しかったのです。 大きなスマホが主流になるつつあるのに、逆に小さなスマホ市場に目をつける。 ラテラルシンキングの逆転の思考というところですね。 安くなっているiPhone12miniではないのかというと、センサーシフト光学手ブレ補正がついていたからです。 ユーチューバーを目指すわけではありませんけれど、ビデオ配信環境が安くなってきているのでビデオ撮りが増えそうだなぁと思ったのです。 これだけスマホが小さいと、ビデオ撮影するときには手ブレ防止にジンバルというカメラスタビライザーが必要です。 iPhone12miniにジンバルを買い足すより、一台で済ませられるし、メモリも増量されているから、かえって安いということですね。 ファーストインプレッションとしては、片手ですべての画面に手が届く。 両手を使わずに使える。 これですよ。 この操作性を求めていたのです。
【お問い合わせ】
新人研修は7月まで予約がいっぱいで空きがございません。
8月以降、新入社員が会社になれた頃に、会社のしくみを解説する「経営マインド研修」をおすすめしております。
経営マインド研修にご興味をお持ちの研修担当さま。ヒアリングの後にカスタマイズも承ります。
創客営業研究所の研修を、もっと詳しく知りたいなどのリクエストがありましたら、
「お問い合わせページ」 < https://www.soeiken.net/Inquiries/inquiry > よりご連絡いただければ幸いです。
たくさんの問い合わせがあります。
いち早くお返事をできるように問い合わせ内容の本文に「経営マインド研修」とお書き下さるとありがたいです。